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寄島 よりしま

岡山県浅口市は、平成18年に金光町、鴨方町、寄島町が合併して誕生しました。 岡山県の南西部に位置し、瀬戸内海を臨む自然豊かな町です。古くから漁業の町として栄え、新鮮な魚介類に恵まれた地域として有名です。約80隻の小型底引き網漁船が、この港から瀬戸内海に出て漁業を行っています。ガザミやシャコ、カレイなど、四季を通じて瀬戸内の味覚を楽しむことができます。カキの養殖も盛んで、冬には「よりしま海と魚の祭典」が催され、市外からも多くの人が冬の味覚を求めに訪れます。

寄島は、その昔、神功皇后が立ち寄った(三郎島)ことが、地名の由来と言われています。 寄島伝説の残る「三郎島」の均等に並んだ3つの山「三ツ山」が、この土地の特徴的な景勝となっています。 寄島の海域には、かき養殖の好条件が揃っており、特にかきの餌となるプランクトンが多く、 他の地域に比べ2~3倍以上生息しています。また、高梁川から流れ込む栄養分が豊富で潮の干満差が大きく、 水代わりが良いため、良質のかきが1年で育ちます。

かきのシーズンになると、寄島漁港には十数軒の店舗兼作業場が並び、県内外から多くの買い物客で賑わいます。かきの風味が漂い買い物客で賑わう風景は、寄島の冬の風物詩です。当店の「寄島かきめし」は、この「かき小屋」のかきを使い、毎年開催される「よりしま海と魚の祭典」では、午前中だけの開催にもかかわらず、1,000食も出るほどのご好評を得たことから商品化となりました。

漁港にずらりと並ぶかき小屋。その中でも一番漁協に近い「海真丸」さんから、当店のかきを仕入れています。ここは、養殖したかきを水揚げした後、一つずつ丁寧に汚れや苔を剥がし、カゴに入れて波止場で一週間ほど海水に浸します。これをすることで、かきが呼吸をしやすくなり、海水の栄養分をたっぷりと吸収して身が太ります。火を通しても身が縮みにくく、濃厚でクリーミーなかきは、リピーターが多く、正月前には全国から注文が殺到します。東北の居酒屋チェーンや、関西の芸能関係者の飲食店などからも、お忍びで注文が入るのです。底冷えのする作業場で、毎日大量のかきを処理するご夫婦ですが、「お客様から『美味しかったよ!』との声をいただくのが一番嬉しい」と顔をほころばせました。

仲哀天皇の后、神功皇后が三韓征伐凱旋の帰り道、備中国の沖合で景色の良い島々があったので、お立ち寄りになることがありました。これ以来、皇后が立ち寄られたこの小島を「寄島」と呼ぶようになったのだそうです。いつの頃からか、この島の西南の地にひょっこりとふもとが繋がった3つの小島ができました。潮が満ちてくると3つの島に別れ、頂きに松が生え、なんとも言えない風情を添えておりました。この3つ島を、「応神天皇」「仲哀天皇」「神功皇后」のお姿である、との神のお告げがあり、里人は畏れ敬い、「三ツ山」と称えて小さな祠を建て祭ったそうです。さらに、寄島の中ほどに「宮の谷」の社殿を建立して三柱の神を祭りました。寄島の地名の由来と言われている神功皇后が立ち寄った島は、今では三郎島と呼ばれ、干拓で陸続きとなりました。三ツ山は干潮時のみ陸続きとなり、歩いて渡ることもでき、地域の人からも親しまれています。また、皇后が陸地に渡った時に、しばらくは風光明媚な島の風景を眺めておられたのがお疲れになり、「あくらは」と仰せられました。「あ」は自分、「くら」は休む座席のことで、「私の休む場所はどこか?」と仰せられたことから「安倉」の地名の由来になったと伝えらえれています。